書籍紹介
- 作者: 西澤保彦
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2002/06
- メディア: 文庫
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もはやパズラーではない。。。
これは純粋なSF作品だよ。。。
「複製症候群」
日常を舞台としたSF作品に於いて“倫理観”というのは、かなり重要なファクターなのではないかと思う。。。
倫理観は登場人物たちに葛藤を促し、また彼らの行動理念に厚みを持たせてくれる。。。
今作品もその倫理観の暴走が殺人事件を引き起こし、一応はミステリとしての体裁を整えていると言える、、、
と思ったらウソ、倫理観全然関係なかった。。。ただカッコいい事書きたかっただけでした。。。
七割、いや動物への愛も含めたら九割が痴情のもつれじゃん>殺人動機、で、残りの一割は正当防衛。。。
主人公の先生に対する殺意も正直あまり納得できないし。。。兄と比べられただけでそこまで恨むのか……。。。
でもあれか、金八先生の健次郎も同じ理由で中野先生を砂にしてたからそういうもんなのかも。。。
入れ替わりトリックについては、“全てが同じように複写”の時点でやること分かってたから驚かない。。。
てかそんならやっぱり、倫理観を主軸に据えて、オリジナルとコピーどっちが生き残るかをメインにすれば良かったんじゃないか。。。
わざわざ気を失わせたんだから、服入れ替えのトリックでオリジナルをコピーと思わせて、ラストお別れシーン、
エピローグでネタばらし「実は俺がコピーだぜ!」END。。。
意外性のみを追求するならこっちの方が。。。
トリックorモチーフか……。。。
- 作者: 西澤保彦
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2001/02
- メディア: 文庫
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エピローグ最後の一行を読み、自分は全くこの作品を理解出来ていなかったのかと心配になったので、
大急ぎで友人を呼び寄せ、ガストにてドリンク片手に5時間ほど議論を重ねた。。。
そしていろんな人のレビューを読んだり、ノートに人物相関書き出したりしてなんとか納得のいく流れを掴めないかと、
喧々諤々たる話し合いの末、とうとう理解の及ぶ解答にたどり着いたのであった。。。
つまりインタールードで蘇ったのがジュディってことね。。。