年末なので最近買った漫画サラス
左上から
「25時のバカンス」
2010年漫画大賞9位の「虫と歌」を描いた市川春子の最新作。。。つーかSF短編作。。。
相変わらずこの人の『せつないを極めた』ようなSFは良いね。。。登場人物が長い時間をかけて徐々に徐々に朽ちてゆく廃墟のような――。。。
異性も百合もBLも、全てのカップリングが描けるのも素晴らしい。。。不思議と絵も合ってるし。。。漫画家として稀少だと思う。。。
あと、所々描写がグロイ、というか生理的に不快感を覚える――蓮コラ的な――シーンもあったけど、なんかエロかったから別に気にならなかった。。。
「学園革命伝ミツルギ なかよし 2」
なかよしが付いて二冊目。。。
帯の煽りに『どこまでも転がり続ける生徒会ギャグ』って書いてあるけど、『どこまでもすべり続ける生徒会ギャグ』の間違いじゃないかw 峠は無印の七巻くらいから。。。
今巻も本筋である生徒会4人の話より、全く関係ない外伝のミニ漫画のほうが面白かったし。。。
ボケる人が多すぎて、緑川くん一人でツッコミ切れてない感じなのかな。。。正にキレのないツッコミ。。。
そろそろレギュラーで女のツッコミ要員が欲しいところです。。。
「くのいち一年生 2ノ巻」
上の漫画の作画担当:行徒、の妹、その名も行徒妹、の漫画。。。
一巻を紹介したときこれ続くのかーって書いたら、案の定というかお気の毒というか、第二巻で終わっちゃった!!
いや、あとがき見ると元々二巻完結で、以降は人気を見てということだったみたい。。。
中身はアレだから仕方がないけど、最後に行徒姉が描いた「くのいち一年生」を載せて欲しかったな。。。
「アオイホノオ 7」
島本の漫画はもう主人公が叫んでるだけで面白いw
相変わらず口だけで漫画家になるための行動を全く取らない焔くん、これ最後どうやってケリをつけるんだろう。。。
トンコさんの
『ラブコメの方が宇宙の平和より大切なんちゃう!?』
はスゲーな。。。後に訪れるセカイ系ブームを予見した一言だ。。。
岡田斗司夫『やったもん勝ちなんや!』『現にそれで――この家が建っとるからな!!』は衝撃。。。
「GAINAX起業秘話」を島本にスピンオフで描いて欲しいわw
「弱虫ペダル 20」
今巻についての分析その他は、全て前巻「弱虫ペダル 19」の記事に書きすぎてしまったのでそちらをお読みください。。。
「銀の匙 ―Silver Spoon 2」
もうページを捲るごとに高まってくるワクワク感がたまんねー。。。
バトル漫画を読んでテンション上がる感じとは違って、なんだろう、未知との遭遇によって刺激される知的好奇心が云々。。。
またいちいち主人公の反応が豊かなんだよなー! 初めての経験に触れたときの喜怒哀楽の表情とか、主人公が読者と同じ位置にいるのが相乗効果になってんのかな。。。
今回最も面白かったのは、仔牛の出産を初めて目撃した主人公がその様を
『グロい』
の一言で切り捨てたところ。。。
荒川弘は『鋼の錬金術師』の5巻でも、主人公が赤ん坊の出産に立ち会う(ただし主人公は悲鳴に怯えるだけで直接立ち会ってはいない)シーンを描いていて、
この時は素直に生命の誕生を賛美する描写をしてたんだよね。。。
それが数年経った今、なぜ意見が180°変わってしまったのか。。。
その一番の理由として考えられるのが、荒川弘本人が出産を経験したことだろう。。。
出産とはかなりの痛みを伴い、場合によってはリスクが高く、決して綺麗事だけで済まされるものでもない。。。
そういう事実を作者自らが経験することで、今まで美談のように考えていた「生命の誕生」が、実は美談だけでは語れない側面もある、ということに気づいたのかもしれない。。。
特に今回は人間よりも一層血なまぐささを伴う家畜や動物の出産であり、なおさらだ。。
この「グロい」の一言は一見、主人公:八軒勇吾の元も子もないような台詞に見えるが、実は出産という新たなステージを経験した漫画家:荒川弘の価値観の変遷と見ることができるのだ。。。
やはり『銀の匙』、今年NO.1の漫画である。。。
「ふうらい姉妹 1」
『どんだけイチゴ好き?って感じ』 『ふふ 伝わっているね』『ふふふ とても伝わっている』の四コマで有名な「ふうらい姉妹」
書いてて気づいたけど、これ上で挙げた「学園革命伝ミツルギ」のミツルギと京のやり取りだわ。。。
ツッコミ役の緑川くんがいないだけって感じ。。。
ということは「ミツルギ」に必要なのはもう一人のツッコミ要員ではなく、緑川くんを消すことなのか。。。
天然ボケ同士がひたすらボケ倒す様が面白かったので2巻も購入しよう。。。
「STARS 1」
ボクが今、週刊少年ジャンプ連載陣で最も期待している漫画「STARS*1」
単行本で読んで改めて分かったけど、贔屓目無しでこの漫画ベラボーに面白いな。。。
一番描きたいモンが宇宙!って気持ちにブレが無いから展開が速い。。。
普通こういう話って、宇宙学校の試験受けるまでにいくつか障害を用意して話数を稼ぐことが多いんだよね。。。
現に「STARS」も、主人公のライバル的存在(?)である宙地くんが進路について父親の主張と食い違うシーンを描いていたわけだし。。。
それなのにページを捲ってみたらあっさり、父親に無断で家を出てきちゃいましたと。。。
従来のジャンプ漫画だったら、主人公とヒロインが父親を説得するために三週は費やす所だよ。。。
それを連載開始からわずか二週で試験開始って、作者の潔さに好感度MAXだし、宇宙wktkである読者(ボク)のニーズにスゲー合ってるよ。。。
やっぱりね、「銀の匙」もそうだけど、知らない世界に触れられるというのが読んでいて楽しいね。。。
ただ何か指摘するとしたら、主人公の空間把握能力みたいなのは、絵だけで伏線張っといたほうが驚きがデカかったんじゃないかなーってこと。。。
一話からちょくちょく、遠くからゴミ箱にゴミをシュートする描写を入れたり(一回だけあった)、UFOキャッチャー得意だったり。。。
『そういえば真帆って、よくゴミ箱にシュート入れてたわね!』
みたいなことをヒロインに言わせて、読者が読み返したらマジだーみたいなね。。。
巻末おまけのラフスケッチも面白かった。。。
ヒロインの髪型、ロングだと賢く見えちゃって宙地くんと被るから、チョイアホっぽいショートで正解だったね。。。
そして作者コメントにもある通り、ボクも『ツインテールだけはない』と思いました。。。
*1:分かってるよ