書籍紹介



All You Need Is Kill (スーパーダッシュ文庫)

All You Need Is Kill (スーパーダッシュ文庫)



友人からの借り物その三。。。


なんと言って貸してくれたのは忘れたけど、確かタメになるから云々だった気がする。。。


そしてその言葉通り確かにこの本はタメになった。。。


同じ戦場をループするという舞台設定と、そのループの発生要因が斬新で引き込まれるね。。。


あと、ループ解除の条件を満たすためにまず経験を積んで戦場で生き残らなくちゃいけない、


という目標も巧く舞台設定とマッチしていると思う。。。


なんだろう、戦場に赴く前の上官との特別擬似訓練はさながら、ロールプレイングゲームのレベル上げで、


実際の戦場は、3Dアクションゲームと言ったところだろうか。。。


前者はループの中で何度も何度も訓練を受けることで、自分の中の経験値が貯まりレベル、つまり戦場における生き残る確率が上がっていく。。。


後者もループを繰り返すことによって、


戦場の戦況――ここで右から敵が現れてスピア弾を撃ってくるなど――の記憶を培ってゆく。。。


3Dじゃないけど、マリオとかで、ここでジャンプすると孔明の罠に掛かるから次はもっと手前でジャンプしないと、とかそういうもん。。。



この作者、桜坂洋はゲームを題材にした作品をよく書いている気がするけど、たぶん相当好きなんだろうな。。。


なにが言いたいかって、一本芯の通ってる作家の書く作品ってのはこだわりを感じるなってこと。。。


ああ、でも流石に帯の「世界が認めた名作!!」はちょっと過多書きが過ぎるんじゃないかと思ってみたり。。。







『アリス・ミラー城』殺人事件 (講談社文庫)

『アリス・ミラー城』殺人事件 (講談社文庫)



友人からの借り物その四



納得いかねぇ



確かに何にも気が付かなかったよ、アリスの表記の違いも、自己紹介のとき、途中でルディから発言者が変わったことも、


無論、語尾の“ネ”と“ね”の違いも、何にも気が付けなかった。。。


だけどやっぱり納得いかね。。。


どう考えても海上の「ん? 誰が残ってる?」発言がおかしいだろ。。。


普通同じ部屋にいる探偵を忘れるかよ。。。先発組で同じ船で来たってのに。。。


てかルディも「彼女?」じゃないだろw自分が雇った探偵のなのに……。。。


あの自己紹介シーンは、作中で唯一登場人物たちが一堂に会すシーンだから、当然読者も注目する。。。


そこを狙ってミスリードを仕掛けたんだろうけど、ただのミスになってる感が……。。。


それ以前に、他の探偵たちから見た“ヤツ”の立ち位置がわかんねー。。。


タダの一探偵として見られているのか、はたまたもっと特別な存在として見られているのか。。。


アリス・ミラー城にあんな名前の人間がいたら、


普通みんなもっと何かしら話を聞こうとするんじゃないかという疑問はご都合主義で片付けられちゃいますか、そうですか。。。


いくらなんでも、みんな全力で見逃しすぎw




個人的には密室トリックとか、叙述トリックなんかより、


作者が観月探偵に与えた役割について議論したいところだな。。。


あいつだけ明らかに一人レベルの違う探偵として書かれていたっぽいし。。。







聯愁殺 (ミステリー・リーグ)

聯愁殺 (ミステリー・リーグ)



西澤。。。


麦酒っぽいなー。。。


でも事件を議論しているからこっちのが好きー。。。


真相については、(この女、人が必死に推理してんのに中々むかつくヤローだな)と思った自分はあと三歩……いや五歩。。。


相変わらず犯人つかまんねーなこの人の作品は。。。







儚い羊たちの祝宴

儚い羊たちの祝宴



図書館で借りては返すを五回ぐらい繰り返したので、


今回は、借りてすぐ読むことにした。。。


米澤って……地味にレベル高いなー。。。


ミステリの完成度が優秀だと思う。。。


分野は違うけど、同じ道を辿った、有川、桜庭よりも自分は好きだ。。。


本作はあれだ、可愛い女の子+連作(?)ホラーミステリーなのが良いね。。。


どの話も語り手の女の子に心地良い狂気を感じた。。。