書籍紹介
涼宮ハルヒの驚愕 初回限定版(64ページオールカラー特製小冊子付き) (角川スニーカー文庫)
- 作者: 谷川流,いとうのいぢ
- 出版社/メーカー: 角川書店(角川グループパブリッシング)
- 発売日: 2011/05/25
- メディア: ペーパーバック
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小学校六年生だったガキが、思春期真っ只中の中学時代をすっ飛ばして高等学校に進学してしまうほど長い四年という歳月の間、
待ちに待ちすぎてもはや本当に待っていたのかも曖昧模糊として定かではないのだが、
いざ本を手に取り読み始めページを進めてみると、久方ぶりのハルヒの、あの、巨大台風を金属バットで打ち返しちまうような破天荒遊戯に感慨が身にしみるというか、感動がこみ上げるというか、
なんだか妙に嬉しい気持ちになって顔がニヤケちまう俺は、やっぱりアイツの事を首を長くして待っていたのかもしれないな。。。
なんてキョン風味の独白文(主に作品の冒頭)。。。
正解は予約すらしておらず、前日大学の友人との話に挙がってそのとき初めて発売を知った、という体たらく。。。
涼宮ハルヒシリーズ最新作にして最長編「涼宮ハルヒの驚愕 (前)(後)」
すごい……驚愕だ……。。。
何が一番驚愕って、四年前に自分が書いた「涼宮ハルヒの分裂」についての記事が一番の驚愕だ……。。。
全文伏字でネタバレとか、当時の自分どんだけハルヒ好きだったんだよw
いや……まあ、今も嫌いじゃあないけどさ……べつに/////
しかしこれは、当時の俺が如何にハルヒに狂ってたのかが分かる貴重な記事だな、と現在進行形でペダルに狂っている俺にこんなこと言われたくないだろうけどな、当時の俺も。。。
と、またもやキョン風味の独白文章。。。
まず「涼宮ハルヒの驚愕」という題名がイケナイ。。。
驚愕する事実が一つしかないとはこれ如何に。。。しかも本編に全く関わってないことで。。。
正直“彼女”の名前を見たら、七割の読者は一発で気がつくだろうし、
いくら鈍感な三割の読者でさえ挿絵を見れば一目瞭然のいぢGJ!だ。。。
その正体もいつもどおりの理由で片付けられて案外アッケナカッタナー、、、と言いたい所だけど、
どうも理由に関しては古泉の言うことだし信用できない。。。気になる言動もチラホラ出てきているし。。。
そもそも自分の場合、“彼女”の名前見た瞬間、あっさり(下)の最終章手前までの展開が読めてしまったのでなんだかなーと意気消沈してしまった。。。
いや、これも四年間こつこつ積み重ねてきた読書経験の賜物だと考えれば、気を落とすことでもないか。。。
だから「涼宮ハルヒの分裂 (上)」にしておけば良かったんだよ、四年前は。。。
で二ヵ月後に「涼宮ハルヒの分裂 (下)」で出る出る詐欺に引っ掛けて、
四年後「涼宮ハルヒの分裂 (中)(下)」で出して完璧。。。
初めから驚愕なんてなかったんや、という塩梅で。。。
「地球人をあまりなめないでいただきたいですね」
このセリフは古泉が言ったからこそ意味があるのだと思う。。。
古泉一樹というキャラクターはSOS団の中では唯一、ハルヒの力で“不可抗力”にも非日常に引っ張り込まれたキャラクターである。。。
自分の意志とは根本的には無関係に、非日常の世界に連れてこられた地球人なのだ。。。
まあ、ハルヒに対する婉娩聴従(従う+四文字熟語INグーグル先生)な態度を見れば、
そのことを嫌がっていることはないだろうけれど、
それでも、思うところがあるのだろうということは今までの言動からも推測することが出来る。。。
「いつかそのうち、完全に対等な友人となったあなたと昔話を笑い話として語る日が来て欲しいものです。任務や役割など関係のない、ただの一人間としてね」
涼宮ハルヒの陰謀 158P
だからこそ、自ら非日常に入りたがったキョンでもなく、自らの意志で未来からやって来た未来人でもなく、
もともと今を生きる普通の男の子で、もしかしたらキョン以上に平凡だったかもしれない地球人である古泉が、
地球人のプライドを持って人外に言ったのだ。。。
「人間をなめるな」と。。。
ここで真っ先に思い浮かぶのが「鋼の錬金術師」の人間VSホムンクルスの構図なわけだけど、
それだけに古泉には策を弄してクールに足掻いて欲しかった。。。
まあ最後の方はもう↓ちょっと展開がアレ過ぎて、なんて言うか“しょうがないから仕方ない”けどさ。。。
四年間もの断筆の理由を「やる気がなかったから」ってふざけんなガキの遊びじゃねぇんだぞ!って思った人は結構いるんじゃないかと思う。。。
自分もそのクチ、と言いたい所だけど、存在すら忘れていた自分が口にするのもどうかと思う。。。
だからまあこれから頑張れば良いんじゃないでしょーか。。。
肝心の本編がこれじゃあ、空白の四年間の埋め合わせは、
佐々木の『透けブラ』
だけか。。。
高く付いたと嘆くべきか、安いもんだとニヤニヤすべきか……いや明らかに後者だな、
てかもう50回くら凝視してますがなにか。。。
ティーンズは本当に早く読めるね、そのことの良し悪しは外として。。。
これも二冊を五時間弱で読めたんじゃないか。。。
ご飯と睡眠だけ摂って、その他ずっと読んでたら、年間1000冊くらい読めちゃいそーだなー。。。
追記
机の奥の奥の更なる奥の真実の中から引っ張り出してきた↓
これ実はけっこープレミアが付いてましたとかそういうオチが用意されていると素敵だと思うけど、どうなんだろう。。。
人間椅子 江戸川乱歩ベストセレクション(1) (角川ホラー文庫)
- 作者: 江戸川乱歩
- 出版社/メーカー: 角川グループパブリッシング
- 発売日: 2008/05/24
- メディア: 文庫
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「人間椅子」って、異形小説の中ではトップレベルによく出来たタイトルだと思う。。。
解説でオーケンこと大槻ケンヂも言っていたけど、非常に画になる小説を書く人だ、江戸川乱歩は。。。
もし現代に生きてたら、逆想コンチェルトシリーズとか参加してほしーなー、面白いことになりそう。。。