書籍紹介

キャラクター文化入門

東きよひこ、小泉一樹、長門由希。。。

サブカル評論の頭からこんな誤字をやってる時点で、この著者の書くそれ以降の言葉に、力など微塵も感じられないだろうと判断する自分は果たして尚早か否か。。。

てかこれ、最近のサブカルの人気どころ紹介してるだけじゃないか。。。

月並みなキャラクター論述べた後、エヴァで展開するセカイ系から始まり、いつも通りポルノファンタジー取り上げて、ハルヒで締める。。。

そのあと、ヤンキー文化を絡めた痛車紹介、パチンコ興業。。。らきすた、けいおん繋がりの聖地巡礼ネタやって、初音みく、

男の娘、ラブプラスときて、最後に海外とのつながりがどうのこうのやって終了。。。

途中２ちゃんで毎年やってる、最萌トーナンメトとかいうのも取り挙げてたけど、あまりにくだらな過ぎて読み飛ばした。。。

ただ「キャラクターのキャラ化」という話は面白かったので、以下すこし何か書いてみようと思う。。。

まあキャラ化ってのは早い話、記号化のことで、サブカル的に言えば属性化と言い換えられるはずなんだけど、

個人的な意見では、最近のキャラ化は属性よりももっと抽象的なもんである気がする。。。

それこそ、まるで作品に必ず一人は配置されていなければ“ならない”かのような、そういう役割的なモンを感じる。。。

ツンデレキャラとか、ヤンデレキャラとか、お嬢様キャラとか、無口キャラとか、

“別にそのキャラだったらそのキャラクターじゃなくても良いよね”っていうような痛いところを突けちゃう、そんなやつばっかり。。。

べつにそーゆーのがいけないってんじゃないけど、

正直、サブカル作品に於けるキャラ化したキャラクターというのは、面白くない。。。

なぜかというとバックヤードがないから。。。

例えばヤンデレキャラの場合、なぜそのキャラクターはヤンデレキャラなのかという理由は基本的に存在しない。。。

昔、男に浮気されて捨てられたから、依存的な愛情を見せるようになったとか、そーゆーのもない。。。

それはなぜかと言うと、キャラにキャラクターを配置しているだけだから。。。まずキャラありきでキャラクターを考えてるから。。。

「ヤンデレキャラを出そう。とりあえず長い黒髪の女だ。いつもバッグに凶器を仕込んでいる設定にしよう。そして主人公のことが好き好き大好き超愛してるということにしよう。え？　なんで主人公のことを愛しているかって？　そんなのヤンデレキャラなんだからあたりまえじゃん」

とこんな感じでキャラとキャラクターが逆転しちゃう。。。

ペダルの御堂筋くんだって“背負っているもんのレベルがちがう”からこそあれだけ勝利に執着するキャラなわけで。。。

やっぱりバックヤードがあるとキャラに厚みが出る気がするってーのが言いたいこと。。。

とまあ、以上がサブカルチャー、主に二次元に於けるキャラ化についてなんだけど、

今は、現実、三次元のほうでもキャラ化の波がおしよせている。。。

その最たるもんが、所謂ゆるキャラと呼ばれる、ご当地キャラ。。。

これも言ってしまえば、地域のキャラ化なわけで、最初は県のマスコットやそれこそ当地、市や町の特徴をキャラ化するもんだったのに、

近頃は、イベントや建物に対しても(ゆる)キャラ化が行われたりしている。。。

せんとくんとか、スカイツリーのキャラとか。。。

これが上でも言ったとおり、抽象化するキャラ化である。。。

そして、もう一つ、現代の日本においてキャラ化しているものがある。。。

それは、名前である。。。

いわゆる「ＤＱＮネーム」と言われている、超個性的な名前の数々。。。

流石にインターネット上で言われているのはウソも多く含まれてるんだろうけど、

実際、保育園で働いてる母親の話によると、目を疑ってしまうような*1名前もけっこーあるらしい。。。

『ここね』とか『きらら』とか、自分が街を歩いていて聞いたのは『こころ』と『たすく』とか。。。

昨今の日本は個性を謳いながらも、ＫＹなどという言葉が流行る右倣えの世の中である。。。

小学校では、クラスのみんなと同じ種類のリコーダーや上履きじゃないだけで、いじめられたりなんかするらしい。。。

そんな没個性化した世の中で、「ＤＱＮネーム」というのは自分の子供をキャラ付け(キャラ化)することができる唯一の要素なのかもしれない。。。

足みじかおじさんの旅―やなせたかしのおとなのメルヘン

地味で目立たない、救済人。。。

アンパンマンとは正反対のキャラクターだ。。。

やなせたかしは９０歳でこの本を出せたことに対して、かわいい孫が生まれたような気分でうれしいと述べているけど、

なんだか分る気がする。。。

影の救済人である足みじかおじさんが孫で、光の救済人であるアンパンマンが息子ということか。。。

*1:保育園の名簿は全部ひらがなで書かれているらしく、これなんて読むの？っていう事態には陥らないらしい